2014年 02月 25日
私とスピッツのライブのこと |
いっこ前の投稿が、スピッツとの出会いというより初恋の話になってしまった気がするので、今度は真面目に書いてみます。。というか、ライブのこと書かないと、スピッツ語れない。
中学2年の春、スピッツと出会ったすぐの頃、『ハチミツ』のツアーで熊本でもライブをやることを知った。
県立劇場にスピッツが来る!よく演劇を観ているあの県劇でスピッツを見れるなんて!!
と興奮したものの、どうやって行ったらいいの?というところからわからなかった。
まずチケットをとらないといけない。演劇関係は母親が全て手配していたので、自分がどうやってその場にいたのか、それまで考えたこともなかった。
チケットの発売日は決まっていて、その日になったら自分で電話をかけてチケットをとるらしい、ということはわかった。
発売日になった。学校に行ったら、友達が「今日じゃないと?」と聞いてきて、「うん、家帰ったら電話してみる」という会話をしたのを覚えている。
放課後、家からかけるのが恥ずかしかったので、帰り道の公衆電話から、雑誌で調べた番号に電話をした。夕方くらいだったと思う。
「スピッツの熊本公演は全て売り切れました」と言われた。
え?売り切れ?
一旦電話を切り、念のためもう一度同じ番号にかけてみた。
「スピッツの熊本公演は全て売り切れました」
同じだった。
売り切れるんだ、チケットって。と思った。
一年後、中学3年になった。
『インディゴ地平線』のツアーで、またスピッツが熊本に来るとのことだった。今度は、県劇よりも大きな熊本市民会館が会場だ。
チケットの取り方は、勉強した。発売日の朝10時から発売される。電話では取れる確率が低く、所定の発売店「ぴあ」に行ったほうがいい。もちろん10時ぴったりに行っても買えないので、その前から並ばないといけないんだけど、スピッツは人気があるから、朝早く並んでも買えない。前日か、それより前から並ばないといけない。
という様々な情報を習得した。しかし「ぴあ」も、地元にはない。わざわざバスに乗って街へ出なくてはいけない。ハードルは高かった。
たまたまチケット販売日の前日、街へ出るタイミングがあったので、一人でぴあへ行ってみた。
すでに多くの人が並んでいた。やっぱり!一日前なのに!!
なんだかとんでもない世界に足を踏み入れようとしているんではないだろうか…と、一瞬たじろいだけど、その列に並んだ。みんななんだかウキウキしている。これ、一晩ここで過ごすのかな?お父さんとお母さんに怒られるな…と、並んでみてようやく気付いた。
しかし、しばらく時間が経って、列が更に長くなり歩道橋の上まで人で埋まった頃、整理券というものが渡された。
明日またここに来るとき、この整理券を出すと、その順番で対応してくれるらしい。
券が配られ、行列は解散した。整理券の番号は確か20番代くらいだった。
そして翌日、またぴあに行き、念願のチケットを手に入れたのである。
そうやって迎えた初めてのライブは、高校受験を控えた12月だった。
母親と、遊びに行くのはこれが最後、これが終わったら受験に集中する、と約束した。
学校が終わって、制服から私服に着替えて街に出かけた。
しかし、はっきり言って、ライブの詳細は全く覚えていない。
始まる前に会場外のグッズ売り場でメンバーの写真がプリントされたテレホンカードやらクリアファイルやらを売っていたのは覚えてるけど、それは非公認ってやつだった。買っちゃったけど。
熱くなった場内で、私たちもはしゃいでワクワクしながら開演を待った。
いよいよ暗転し、悲鳴ともいうべき物凄い歓声と共に幕が上がり、ギューン!と鳴った第一曲目は『花泥棒』だった。
初めてのライブのことは、その、舞台暗転からの悲鳴、そして花泥棒のイントロのギター、までしか覚えていない。記憶の中ではその一部がとても長い。
そのときの震えというか感動というか、魔法のような魅力は今だに私の中に確実に残っていて、虜にしている。
ライブほど生きていることを感じられる瞬間はない!と、本気で思った。
今もそう思ってる。大人になって、私いま生きてる!と実感することって子供の頃と比べて少なくなってしまったけど(私の場合ね)、スピッツのライブは間違いなくそのひとつだと思う。
それにしても、グッズがテレカとか(※「ニセモノ」だけどね!)、時代を感じますね。
変わらず人気者のスピッツですが、私もそんな頃から変わらない温度で好きでいられることが幸せなので、せっせとライブのチケットを争奪しては、せっせと生命力を感じに行っているのであります。ほほほ。
by kanakkyblog
| 2014-02-25 02:35
| あれこれ